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我が家の問題

評価:
奥田 英朗
集英社
¥ 1,470
(2011-07-05)

奥田英朗の短編小説です。

6つの短編が入っています。

「甘い生活?」
新婚なのに家に帰りたくない田中淳一が主人公。
妻は自分の思う理想の家庭のために頑張っているのに、
夫が求める家庭とはずれている。
二人がどんな形で夫婦になろうとするのか、
その対処方法が気になって最後まで一気に読んでしまう。
読み終わったら、
そんなに感激はしなかった。
読み終わってすぐに結末を忘れてしまった。

「ハズバンド」
夫の会社のソフトボールの試合で、
夫が仕事ができない、
職場で邪魔物扱いされている事を知った妻の井上めぐみが主人公。
妻のめぐみにできる夫の手助けは何か?
なんだかちょっと情けない夫婦の話。

「絵里のエイプリル」
離婚したがっている両親のことを、
祖母からの電話で知ってしまった高校生の浜田絵里。
友人たちに両親の離婚に付いてどう思うかと、
それとなく聞いてみる。
両親が離婚した友人は以外に多かった。
参考になる意見を聞き、
どうしたらいいのか決める。

「夫とUFO」
夫がUFOを見たと言い出した。
夫は日ごとにUFOにのめりこんでく。
怪しいと思った妻は休日の夫の後を付けたり、
元同僚に夫の様子を聞く。
妻の考えた対処方法は、
おかしな行動だったけれど、
なかなかいい結末だった。

「里帰り」
新婚の岸本幸一夫婦は、
お互いに働いていて、
実家が名古屋と北海道だ。
初めてのお盆休みは、
両方の実家に二人で行かなくてはならない。
計画を立てる段階で、
二人とも嫌気がさしてしまう。
それでも計画を立てて、
実行したら、
いい方向に進んだ。
この物語は後味が良い。

「妻とマラソン」
友だちのような夫婦だったが、
子ども(双子)の手が離れ、
小説家の夫は仕事を順調にこなし、
生活にも困らなくなったら、
妻が元気がなくなった。

元気の無くなった妻がマラソンを始めた。
ただ走る事が気持ちがいいようで、
毎日1時間走りに行く。
妻に東京マラソンに参加してみないかという誘いがあった。
マラソンに参加する事で妻や家族も変わってきた。
後味の良い小説だった。

奥田英朗の小説も好きです。
読みたいものがない時にはこの人の小説を読みます。
読みやすい小説です。


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posted by: 本の虫 | 奥田英朗 | 15:50 | comments(0) | - |

オリンピックの身代金

評価:
奥田 英朗
角川グループパブリッシング
¥ 1,890
(2008-11-28)

奥田英朗のファンです。
この人の小説はみんなおもしろいです。

ドラマを観ているようでおもしろかったです。
長編なので、
なかなか読み終わらなくて、
何日もかかりました。

題名がおもしろいです。
オリンピックが誘拐されたわけではありません。
オリンピックを妨害するために爆弾を仕掛けて身代金を取ろうとする話です。
昔の東京オリンピックの年の話です。

犯人は東大生の島崎国男です。
ハンサムで背も高く、
筋肉質に変わったので、
女にモテます。

そんな男が犯行をしなくてもいいのに、
どんどんそんな方向に行ってしまいます。
ヒロポンという麻薬を打ったり、
おかしな男です。

電車のスリの村田と共謀して動き回ります。

内容は、
犯人の立場で書かれたり、
警察側の落合昌夫のようすで書かれたり、
警察側のオリンピックの責任者の息子の、
須賀忠(すがただし)のようすで書かれたりしているので、
みんなが主人公のようで、
みんなを応援しながら読んでしまいました。

たくさんの登場人物を上手に生かして書いているところがこの作者の上手な所です。

ドラマや映画になったら、
山下智久が一番似ていると思います。
年齢も24歳位、
ハンサム、
最初は細くて弱そうだが、
労働をして筋肉質になるところも演じられると思う。
もしもドラマになったら必ず見たい。


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posted by: 本の虫 | 奥田英朗 | 14:11 | comments(0) | - |

最悪


評価:
奥田 英朗
講談社
¥ 920
(2002-09)
奥田英朗の小説のファンです。
この本は文庫本ですが、
厚い本なので読み終わるか不安でしたが、
読み始めたら、
面白くて投げ出せなくなり、
最後まで読み終わりました。

川谷信次郎のことが初めに書かれています。
町工場の社長で金に困っていて、
はっきり断れない性格なので、
ずるずると悪い方向に行ってしまいます。
いろんな人にはっきりと断ればいいのに、
みんなにいい顔をしようとして、
裏目に出てしまいます。
信用金庫の自分のお金を300万円下ろして、
他の銀行に300万円積もうとしたら、
信用金庫の若い職員に言いくるめられて、
300万円借りて銀行に積むことになった。
借りたら利子がつくのに馬鹿じゃないのと言いたくなる。
近所のマンションの住人に騒音のことで苦情を言われた時も、
はっきり断らない。
歯がゆくて読んでいてハラハラしてくる。

藤崎みどりは銀行員です。
父親と再婚した血の繋がらない母親に遠慮して、
まじめで家族思いです。
父親が再婚してから生まれためぐみという高校生の妹がいる。

無職でやくざと関わりができてしまう野村和也。
金がなくて、
パチンコや恐喝でお金を手に入れている。
度胸はあるので、
やくざに殺されかけたことが何度もある。

この人たちの様子が、
順番に書かれている。
神奈川県の川崎にこの4人が住んでいることがだんだんわかる。
お金のない人たちは、
だんだん追い詰められてくる。
お金には困っていないが、
銀行に勤めているみどりがこの人たちとどんな風に関わってくるのかが、
気になって、
最後まで引きつけられた。

映画を観ているようなストーリー展開がおもしろい。
映画やドラマになればいいのに。
時間がある時に読むことをオススメします。


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posted by: 本の虫 | 奥田英朗 | 19:40 | comments(0) | - |

町長選挙


評価:
奥田 英朗
文藝春秋
¥ 1,300
(2006-04)


表紙に裸の赤ちゃんが写っている本は、
精神科医の伊良部のシリーズだと思いました。
やはりそうでした。
「イン・ザ・プール」の伊良部という医者の話がおもしろくて、
奥田英朗のファンになりました。

私の中では、
伊良部は「相棒」「電車男」「スクラップティーチャーの教頭役」の、
俳優の「六角精児」がぴったりだと思っていましたが、
最近は、阿部寛と釈由美子の伊良部をもう一度見たいです。
映画にもなったようで、
知らない俳優ですが、観たいです。

この本には、4つの短編が入っています。
「オーナー」
主人公は、田辺光雄。
通称ナベマン。
ほとんど読売ジャイアンツの渡辺元オーナーをもじっています。
こんなにはっきり特定しちゃっていいのかなぁと心配になります。
書きたい放題にに書いている感じです。
読み手としては、
実在の人物に当てはめられるので、
人物を想像しやすく読みやすいです。
内容はおもしろくて、
最後には涙がでました。


「アンポンマン」
主人公は、安保隆明。
通称アンポンマン。
これは、ライブドアのホリエもんを真似ています。
ドラえもんに対抗してアンパンマン。
わかりやすいですけど、いいのかなあ。
クレームこないのかなあ。
内容はこれもおもしろいです。

「カリスマ稼業」
主人公は女優の白木カオル。
黒木瞳そっくりの内容です。
川島なおみや叶姉妹らしき人物も出てきて、
けっこうひどい役です。
これではドラマ化は無理です。
役者のなり手がないです。
話の内容はおもしろいのですぐ読めます。

「町長選挙」
東京都のある島で行われる町長選挙に、
巻き込まれる若い公務員の話です。
賄賂は当たり前の選挙で、
どっちに付くのか迫られて、
精神的に参ってくる公務員。
そこに伊良部が2ヶ月だけやってくる。
内容はおもしろいので、
オススメします。


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posted by: 本の虫 | 奥田英朗 | 06:52 | comments(0) | - |

ララピポ


評価:
奥田 英朗
幻冬舎
¥ 1,575
(2005-09)

奥田英朗は、
『イン・ザ・プール』を読んで以来のファンです。
読みたい本がなかったので、
奥田英朗の本を図書館で探して2冊借りてきました。
この本は、
表紙が卑猥な絵です。
内容も卑猥でした。
だから私が紹介するのは恥ずかしいです。

でも簡単に読めるし、
内容もおもしろかったです。
2005年9月に発行された本です。

6話が入っていて、
それぞれの主人公は卑猥な事件で繋がっています。

1話
WHAT A FOOL BELIEVES
主人公は杉山博。
32歳。
フリーライターで雑誌の原稿を書いている。
W大卒なのに、
プライドが高いので、
職がなく金に困っている男。


2話
GET UP,STAND UP
主人公は栗野健治。
23歳スカウトマン。
渋谷でキャッチのスカウトマンをしている。
杉山博の住んでいるアパートの隣に越してきた男。

3話
LIGHT MY FIRE
主人公は佐藤良枝。
43歳で、娘が一人いる。
専業主婦だったが、
栗野健治の先輩にスカウトされて、
AV女優になった。
娘がいる専業主婦なら、
そんなに簡単にAV女優にはならないでしょうと思ったが、
事情があった。

4話
GIMMIE SHELTER
主人公は青柳光一。
カラオケボックスでアルバイトをしている26歳。
断れないタイプの人間。
勧誘で何でも買わされてしまう。
面と向かって文句を言えない人間。

5話
I SHALL BE RELEASED  
主人公は西郷時敬次郎。
52歳の官能小説家。
青柳のいるカラオケボックスに通い、
警察に捕まるようなことをしてしまう。

6話
GOOD VIBRATIONS
主人公は玉木小百合。
28歳のテープリライター。
太っていて、
男にバカにされるタイプだが、
自分の生活費は上手に稼ぐ。
杉山博と図書館で知り合う。

題名の、
『ララピポ』は、
渋谷を歩いていた外国人が言った言葉が早口で、
こんなふうに聞こえた。
「a lot of people」
この英語を早口で言っていると、
「ララピポ」に聞こえてくる。
意味は、
「トウキョウ、人ガ タクサン」

この本を読んで、
学んだ事は、
人生はいくらでもやり直しができるという事。

「馬鹿だよなあ、・・・(出てきたら)ペンネーム変えて書いてもらいますよ。」
警察から逃げ回っている作家の担当編集者の言葉。

今の日本って、
警察に捕まっても、
再起している芸能人はたくさんいるし、
他の職業を探せば生きていけるようだ。

その一方で自殺者が増えているそうだけど、
この小説を読んだら、
生き残れる気がした。


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posted by: 本の虫 | 奥田英朗 | 10:22 | comments(0) | - |

イン・ザ・プール


評価:
奥田 英朗
文藝春秋
¥ 1,300
(2002-05)

「イン・ザ・プール」
奥田英朗

5つの話の短編集
「空中ブランコ」にも出てくる伊良部という精神科医が主役。
心の病の患者を治していく話。
問題を解決していくので、
後味がいい。
読者を引き付ける文章。

伊良部という男は、
注射フェチで、
子供のようで、
医者らしくない。

主役は、
伊良部だが、
文は患者の目線で進んでいく。

私の想像の配役は、
患者の妻は、名前が同じ、西田尚美。

伊良部は、「相棒」というテレビドラマの科学捜査監の、
紺色の作業着のメガネの男のイメージ。
名前が浮かばないけど。

でも、伊良部はデブなのに、
意外と運動神経がいいので、阿部寛でもいい。

看護婦役は、釈由美子が、テレビドラマで合っていた。
こんな想像で、読みましたが、おもしろかった。
伊良部の話をもっと、書いて欲しい。

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posted by: 本の虫 | 奥田英朗 | 16:38 | comments(0) | - |

家日和


評価:
奥田 英朗
集英社
¥ 1,470
(2007-04)
奥田英朗の短編集です。
奥田英朗の小説は大好きです。
今回も1話目から引き込まれました。

「サニーデイ」
男女二人の中学生がいる主婦が、
ネットオークションに夢中になる話です。
私もネットオークションに興味津々なので、
夢中になりました。
実際にやったように詳しい話でやり方も少しわかりました。
子供に手がかからなくなって、
夢中になる物もなく日常に寂しさを味わっていた時に見つけた楽しみ。
変わっていく自分。
小さな出来事から、夫に対しての気持ちも変わってくる。
ハッピーエンドな所も後味がいい。

「ここが青山」
幼稚園児の父親の会社が倒産した。
妻に報告したら、さほどがっかりしなかった。
妻は以前勤めていた会社に電話したら、
職場に復帰していいと迎えられた。
そして、夫婦の仕事が逆転した。
夫は主夫になり、息子の弁当を作って送り迎えする。
「パパの会社、トウサンしたの」
と皆に言ってしまったので周りの方が気を使う。
本人はこの仕事が向いているようで、楽しんで家事をする。
料理本も買って張り切る。
周りの人3人から言われた言葉。
「人間いたるところ青山あり」
「ジンカンいたるところセイザンあり」
と読むそうです。
勉強になりました。
奥田英朗のプラス思考の文章が好きです。

「家においでよ」
インテリアの話が中心で、この話も大好きです。
子供のいない夫婦の話。
妻に出て行かれた。
妻は家電メーカーのデザイナーで、
実家の両親が東京タワーが見えるマンションを持っている。
部屋が空いたので、離婚するために出て行く。
多分、センスの良いおしゃれなインテリアにしているだろう。
センスの合わない家具は置いていった。
カーテンや電化製品も無くなっている。
残された夫は、
最初はガランとした家に寂しさを覚えるが、
週末は カーテンや家電製品を買いに行く。
車も一人では必要ないので売るつもりでお金もなんとかある。
趣味のレコードなどオーディオ製品や、
ソファーなどをじっくり探しながら買い求めていく。
まさに独身男の趣味の部屋になった。
妻に逃げられた男に、同情して友人が遊びに来る。
男にとっては快適な家に3人の同僚が集まる。
そして小さな出来事が起こったり、
妻との関係もおもしろい。
私も家のことについては夫の事も少しは考えようと反省した。
世の中の奥さんも反省する材料になると思います。

「グレープフルーツ・モンスター」
つまらない日常の中で変わった楽しみを見つけた主婦の話。
パソコンを使った内職をしている主婦と担当者。
夢の話なので誰にも迷惑かけずに、
きれいになったのだからいいんじゃないの。

「夫とカーテン」
奥田英朗の小説に出てくる男は変わっているが憎めない男が多い。
営業マンの夫は人に好かれるが、
すぐに職を変える。
イラストレーターの妻は振り回される。
今回も勝手に辞めて、
カーテン屋を始める。
資金は夫婦で貯めたお金を使う。
しっかり者で常識的な妻は、文句を言いながらも手伝う。
営業マンにはヒントになることもありそうだ。

「妻と玄米御飯」
小説家の夫の話。
文学賞を取って売れ始めたら、
妻の付き合う人も新しくなった。
元モデルの妻と経営者の夫でロハス好きな夫婦。
ちょっと好きになれない小説家が締め切りの迫った原稿に、
この夫婦のことや妻のことをおちょくった文章で書いてしまう。
さてどうなることか。

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posted by: 本の虫 | 奥田英朗 | 08:52 | comments(0) | - |

ガール


評価:
奥田 英朗
講談社
¥ 1,470
(2006-01-21)
女奥田英朗の本は、
空中ブランコ』が最高に良かったです。
あんなにおもしろい本が書ける人と思うと安心して読めます。
今回は「ガール」を読みました。
「ガール」は30代のキャリアウーマンが主人公の短編が5つ書かれています。
☆ ヒロくん
35歳のキャリアウーマンの話。
子供なし、配偶者あり。
年上の男の部下がいる課の課長に抜擢される。
年上の部下の男との仕事関係の悩みを夫のヒロくんと比較しながら考えていく。

マンション
34歳独身のOLゆかりが主人公。
親友のめぐみがマンションを買ったと言う。
マンションを買うということは周りからは結婚をあきらめたと思われかねない。
会社はいつでも辞めてやるくらいの強気で自由に勤めていたのに、マンションを買おうと決心すると、保身にまわる。
ローンを考えると、辞めさせられないように、
目立つ事はできなくなる。
納得いかない事にも強く言えなくなってくる。
そんな葛藤をしながらも、マンションを考えていく。
本屋には、女性用のマンション購入雑誌のコーナーが増えているそうだ

☆ ガール
32歳、広告代理店勤務の滝川由紀子が主人公。
38歳のお気楽で明るい先輩を見ながら、
自分の年齢を考える。
時には落ち込み、時にはまだいけると自信を持つ。
揺れる心で、自分は何を目指すのか考える。
同窓会、スノーボード・ツアー、ファッションショーの企画などのイベントで、自分の年齢や女について考える。
奥田英朗は、男なのに流行の服装の名前を使う。
どういう人なのか気になってくる。
人間観察が上手なのだろう。

☆ ワーキング・マザー
離婚して一人息子を育てる36歳の女が主人公。
小学1年生の息子は学童保育とホームヘルパーに預けて仕事をする。
息子は手のかからない、物分りのいい子なので、
仕事にやりがいを求めたくなり、営業部に希望を出す。
張り切るが、周りに遠慮や気遣いをされていることに気付く。
同い年の女と仕事のことで、バトルが始まる。
心からの謝り方をこの話から学んだ。

☆ ひと回り
営業課の35歳OLが主人公。
独身の小坂容子が新人の指導員を任された。
新人は、ハンサムで、長身でスポーツマン、性格もいい。
どこの課に紹介しても人気者。
会社中の独身女性が意識している。
主人公も一回りも違うのに意識してしまう。
奥田英朗は、女性かと思うほど、
女性心理をよく知っている。
服装まで、名称やどんな組み合わせが、
T・P・Oに合うかまで知っている。
奥田英朗はすごい。

posted by: 本の虫 | 奥田英朗 | 18:30 | - | - |