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ハリネズミの願い

評価:
トーン テレヘン
新潮社
¥ 1,404
(2016-06-30)

トーン・テレヘンの「ハリネズミの願い」を読みました。

新聞に公告が載っていたので、

おもしろそうだと思って図書館で借りたのですが、

私には合っていませんでした。

 

この本の良さが見つかりませんでした。

 

作者はオランダで有名な作家です。

文学賞を多数獲得しています。

 

そういう人が書いた本だから、

私には合わないのかも。

 

「臆病で気難しいあなたにおススメの本です。」と本のカバーに書かれていました。

 

臆病なハリネズミが誰かを家に招待したいから、

みんなに手紙を書きますが、

不安にかられて出すことができません。

 

たくさんの動物たちを順番に想像して、

結局何も行動せずに、

ずっと話が続いていきます。

 

同じことの繰り返しにイラッとしてきます。

飛ばし読みをしても同じような内容です。

 

この本が人気の理由がわからないくらいです。

 

でもきっと、

臆病で気難しい人には、

共感できる部分があるのだろうな。

 

いろんな人がいることはいいと思うので、

こういう本があるのもいいと思う。

 

 

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posted by: 本の虫 | 小説(外国人) | 13:21 | comments(0) | - |

名探偵カッレとスパイ団

評価:
アストリッド リンドグレーン
岩波書店
¥ 778
(2007-05-16)
コメント:大人も子供も楽しめる本です。怖くて楽しいので、ドキドキしながら読み進めていけます。

リンドグレーン作の「名探偵カッレとスパイ団」を読みました。

我が家の本棚に昔から置いてあって、

表紙は色あせています。

 

捨てる前に読んでみようと思い、

読み始めたら、

おもしろくて引き込まれました。

 

白バラ軍のカッレたち3人は夜中に抜け出して、

赤バラ軍と戦いました。

途中アンデスが崖から落ちそうになりましたが、

みんなで協力をして助けました。

 

帰りに怪しい車を見かけました。

様子を見ていると、

博士と子供をさらっていくのを見かけました。

 

ロッタが車に乗り込み、

博士たちと捕まりました。

 

カッレとアンデスは博士のバイクで追跡をし、

島にたどり着きました。

 

早く警察に届ければいいのにという場面が度々ありました。

 

博士の子どものラスムスは白バラ軍に憧れています。

おしゃべりなのが困りますが、

純粋に人を信じ、

愛するところがいいです。

 

最後まで楽しめて読みました。

 

JUGEMテーマ:読書

posted by: 本の虫 | 小説(外国人) | 21:16 | comments(0) | - |

図書館大戦争

評価:
ミハイル エリザーロフ
河出書房新社
¥ 3,024
(2015-11-26)

ミハイル・エリザーロフの「図書館大戦争」を読みました。

作者は1973年ウクライナ生まれです。

 

読売新聞で紹介していたので、

読んでみましたが、

私には合っていなかったのか、

今求めている本ではなかったのか、

途中で挫折して最後まで読めませんでした。

 

時間がある時にもう一度挑戦してみようと思います。

posted by: 本の虫 | 小説(外国人) | 08:59 | comments(0) | - |

停電の夜に

作者のジュンパ・ラヒリはカルカッタ出身のベンガル人です。
ロンドン生まれで、
ニューヨーク在住です。

短編小説で、
9つの話が入っています。
インド人の話です。

1)「停電の夜に」は、
工事のために5日間だけ夜の8時から1時間、
停電になるという通知がきました。

ショーバ(妻)とシュクマール(夫)の夫婦は、
初めての子どもを死産で亡くしてから、
すれ違いの夫婦だった。

停電の時間に、
今まで言わなかったことを話そうと提案した。

ロウソクの光で食事をして、
出会った頃のことで言っていなかったことを話した。
毎晩、停電の時間が楽しみになってきた。
話したら心が軽くなった。

私が期待した結末ではなかったけれど、
新しい生活に向かえるようにはなった。

人は避けてばかりいないで、
話をすることがお互いに大切だと思った。
話をしないと過去のことにずっとこだわり続けてしまう。

暗い空間で話をすると、
素直な気持ちになれる。
その時に話した内容が、
悪口ではなく、
いい話だったから、
新しい生活に進めるのだと思う。
男女の別れは喧嘩ではなく、
好きだった頃の話をしてからがいいと思った。

2)「ピルザタさんが食事に来たころ」
1971年にピルザタさんが足繁く我が家にやってきた。
内乱のダッカに家族がいて、
家族の情報を聞くためにやってきた。
7人の娘と奥さんがいる人で、
10歳の私に来るたびにお菓子のお土産を持ってきた。
アメリカは西パキスタンの味方で、
バングラデシュに生まれ変わる国にはソ連が付いていた。

1月にビルザタさんは国に帰った。
家族は全員無事で、
カードを送ってくれた。

私は世界地図もよく知らないし、
国の名前も知らないが、
こんな風に物語の中に、
国の名前が書かれていると、
世界地図を出してきて、
調べてみた。

学生の頃にこの話を読んでいたら、
国の名前や位置を覚えられただろう。

外国の小説を読むと勉強になる。

3)「病気の通訳」
ダス夫妻はアメリカ生まれでアメリカ育ちだが、
インドに親戚がいる。
子どもは男の子二人と女の子一人。

インドに来て、
46歳のカバーシーというガイド兼タクシー運転手の車で観光をする。

奥さんのミーナは若くてわがままで品のない女のように読み取れる。
子どもの面倒を見ないし、
車の中で爪を塗ったり、
夫に逆らってばかりいる。

カバーシーがガイド以外に、
病院で通訳をしていると言ったら、
カバーシーの話にミーナがのってきた。
カバーシーはミーナを意識してくる。

カバーシーは妻からも尊敬されていないのに、
病院で患者の言葉を医者に伝える仕事を、
初めて褒めらてうれしくなる。

カバーシーは子供の頃は頭がいいと言われたことがあり、
努力もしたが、
貧困であきらめた。

ミーナは病院で助手のような仕事をしていることに、
興味をもったようだ。
自分の内訳話を初対面のカバーシーに話す。

お菓子を食べながら歩くミーナのだらしの無い行動のために、
子どもが猿の群に襲われる。

そこでやっと母親らしい態度をする。

悩み事が彼女に怠慢な行動をとらせていたのだろう。
人に話したことで軽くなるし、
相手の言葉で、
ふっきれたかもしれない。
これから母親らしくなってくれればいいと思った。

4)「本物門番」
ブーリー・マーはインドとパキスタン分離のために、
カルカッタに逃げてきた。

元は4人の娘がいて、
レンガ造りの二階家に住んでいた。
その頃は裕福でしあわせだった。

今は住む所もなく、
アパートの門番のように階段の下や、
屋上で毛布を敷いて寝起きしていた。
階段の手すりを拭いたり昔の話をしておいてもらっていた。

彼女に良くしてくれていたダラル夫妻が旅行に出かけている間に事件が起こった。


5)「セクシー」

不倫しているミランダの話。

6)「セン夫人」

11歳のエリオットは今までに3人のベビーシッターのお世話になった。
3人目のセン夫人は車の運転ができないので、
夫人の家で面倒をみるということになる。

セン氏はインドから来た大学の教師。
セン夫人はインドが恋しい。

インド式の料理を作り、
車の運転を時々練習するが上手くならない。
夫は仕事で忙しいし、
近くに友人もいない。
エリオットとは上手くいっていたが、
車で事故を起こす。

7)「神の恵みの家」

インド人のトウィンクルとサンジーヴは新婚で、
新しい家に越した。
新しい家は、
キリスト教の絵や彫刻がいたるところから出てくる。

サンジーヴはキリスト教の彫刻や絵は捨てたいのだが、
妻のトウィンクルは無邪気で、
聞く耳を持たない。

サンジーヴの同僚を呼んだパーティーには、
インド系の人達が来るので、
像や絵は見せたくない。
だが、結婚したばかりの妻に強く言えない。

8)「ビビ・ハルダーの治療」

ビビ・ハルダーという女は、
病気で発作を繰り返している。
父親は彼女のために仕事も辞めて、
尽くしたが亡くなった。

親戚が引き受けたが、
親戚夫婦に子どもができて、
妻が子どもに彼女を触らせたくなくて、
とうとう、
病気の彼女を置いて引っ越してしまった。

彼女は部屋も無く、
ドアもきちんとしていない空き家で一人住み、
近所の人たちがみんなで、
世話を焼いてあげた。

彼女の病気は不治の病で何をしても直らないが、
ある時、
結婚すれば直るだろうと言われた。

性格も悪いし、
いいところのない彼女だが、
新聞に広告を出して、
婿を募集したが、
物好きはいない。
だから誰もこなかった。

ところが彼女はたくましく生きていけるようになった。
なぜでしょう?

9)「三度目で最後の大陸」

1964年にインドを離れイギリスにやってきた。
1969年に36歳の時に結婚し、
アメリカの大学の図書館で仕事が見つかった。

一人でアメリカで生活を始めた。
最初に住んだ下宿には、
100歳のおばあさんがいて、
毎週お金を払いに言った。

ほとんど歩けないおばあさんだが、
月に人がアメリカの国旗を立てたという話を喜んで話す。
相槌を「はい、そうです」と言ったら、
「すごいって言いなさい」と怒られた。

最初はとっつきにくかったが、
気に入ってくれた。
彼も100歳と聞いてから、
大事にして、
面倒も見る。

新妻が来たので、
アパートを変えた。

妻を連れて行って紹介したら、
「完璧。いい人を見つけたね!」と言ってくれた。

この言葉がすごくいいなと思いました。
私も誰かに使おうと思いました。


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posted by: 本の虫 | 小説(外国人) | 19:07 | comments(0) | - |

ヘンリーの悪行リスト


評価:
ジョン・スコット シェパード
新潮社
---
(2005-01)
ラジオ番組でこの本を紹介していました。
外国の小説はあまり読みませんが、
男の人が熱心に薦めていたので読んでみました。

文庫本ですが、
500ページ以上あり、
厚い本です。
惹き込まれて夢中で読みました。

映画化が決まっているそうですが、
外国人の背の高いハンサムな青年にぴったりの役です。

登場人物たちの顔が浮かんでくるような、
映画を観ている様な小説です。

主人公のヘンリーが高校生の頃、
父親は病気で寝たきりで、
母親は酒びたり、
妹は肥満で殻に閉じこもっている状態だった。

お金が無く、
生活費を稼ぐバイトをハンバーガーショップでしている。

希望が何もない生活の中で、
上流種族のプリンセスと卒業記念ダンスパーティーで踊ることを夢見る。
現実では、
学校一憧れのプリンセスと、
貧乏人の何の取り得もない者が踊れるはずがない。

ところが、奇跡が起きて素敵な日を迎える事が出来たが、
その晩に彼女に振られる。

彼女を見返すために、
悪行の数々を行って、
人を利用して上に上り詰める。

大金持ちになった時に、
彼女のふるさとを訪ねた。

彼女の妹に会えたら、
彼女は高校生の時、
心臓病で自分の死を知っていたから、
彼を振ったという手紙を渡された。
そして、もうこの世にはいないと言われた。

結婚もせず、
金儲けのためだけに生きて、
人を傷つけてのし上がってきた人生は何だったのだろうか。
手に入れたお金も意味がないものの様に感じてきた。

ホテルの部屋で酒を飲んで、
泣き叫んでいた夜に、
たまたま部屋に忘れ物を取りに来たメイドのソフィーと会い、
人生のやり直しの旅に出ることになる。
傷つけた人々に謝る旅。

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posted by: 本の虫 | 小説(外国人) | 14:43 | comments(0) | - |

マノン・レスコー


評価:
アベ プレヴォ
岩波書店
¥ 588
(1957-06)

もう、何十年も前に大学の先生から
マノン・レスコーがおもしろいと言われました。

何度も読み始めたのですが、
1・2ページで挫折して、
本が茶色くなってしまいました。
今回読み始めたら、
ひきこまれました。

女主人公のマノンはいやな女なのです。

その女を死ぬほど好きな主人公はもっといやな男です。

どうしてこんなに不幸なのか、
どこかの時点で手を打てば幸福になったのか。

救いようのないバカな二人です。

常識的な考えでよむと、
不幸に思えますが、
最後の方では、
ハッピーエンドととれるかも。

マノンは、美しすぎる女性です。
男は、裕福な家庭の常識ある父親の息子です。

男は、何度牢獄に入れられても彼女を好きだという考えは変わらなかった。
それなのに、常識ある人たちはみんなだまされる。

もう彼女の所には行かないだろうと許す。

読みながらイライラしてきます。

更生ってそう簡単には、出来ないと思う。

一般的には、
更生したフリをする者を良識者は見抜けるものなのか。

あまりにイライラしながら読んだので、
主題とは関係ない「更生」のことが、
気になってしまいました。


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posted by: 本の虫 | 小説(外国人) | 17:31 | comments(0) | - |

カラーパープル (集英社文庫)

以前、NHK衛星で、
s・スピルバーグ監督の映画「カラーパープル」を放映したことがあります。
気になっていたので、図書館で借りてきました。

姪も夢中になって読んだそうです。


読書波乱万丈の黒人女性の物語で、

夢中になって読めたので、

オススメします。

このよさは読んでみなくてはわからない。
映画になるほどおもしろい。


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評価:
アリス ウォーカー,柳沢 由実子
集英社
¥ 740
(1986-04-04)

posted by: 本の虫 | 小説(外国人) | 11:51 | comments(0) | - |

ワンちゃん

評価:
楊 逸
文藝春秋
¥ 1,200
(2008-01)

今年の芥川賞候補になっていたので読みました。
作者の楊逸(ヤン・イー)さんは、1964年生まれの中国人です。
留学生として来日し、お茶の水女子大学を卒業。
卒業後、在日中国人向けの新聞社を経て、
中国語教師として働くと書かれています。
この本の中には、2話入っています。
「ワンちゃん」
日本にお嫁に来た中国人女性の王(ワン)さんが主人公の話です。
嫁いでからの名前は「木村紅」です。
中国では赤はおめでたいので母親が考えてくれたようです。
しあわせに恵まれない人生を送っているワンちゃんは、
商売上手で働き者だが、
いい配偶者に恵まれない。
一度目の中国での相手はハンサムだが怠け者で、
彼女にたかってくる。
離婚をしたのに どこまでも金の無心にくるので、
逃げるために独身の日本人と愛のない結婚した。
日本で新しい仕事を始めて、
やっと愛を見つけたのだが・・・

「老処女」
主人公はやはり日本で暮らしている中国人の女性です。
一人っ子政策の中国の様子もすこしわかりました。
二人目を生むと罰金を払わされるようです。
一人の子どもに家系や夢や全てをかけるようで、
子どもは期待が重くて可愛そうな気がします。
主人公は母の教えや期待に答えるために頑張ってきたのに、
母はやっと彼女の重荷がわかってきます。
日本で大学院まで出て 大学で授業を教えるまでになります。
その時は45歳になってしまいました。
結婚をしたいのにうまくいきません。
主人公が哀れで、
途中で読むのを放棄したくなりました。
最後は夢なのか現実逃避か・・・

楊逸さんの文章はポキポキと折れるようで、
滑らかな文章のつながりがないので、
ちょっとへんです。
話の内容はおもしろいので、
脚本家になればいいのにと思いました。
小説を書く作家としては、読みづらいです。
芥川賞をとれなかったことに納得がいきました。
中国語で小説を書いたらもっといいものがかけるのかもしれません。
「亢奮」という字が何度か出てきました。
興奮のことだろうと思いました。
「お祖父ちゃんはいっそのこと、畑のど真ん中に簡単な草屋を建て、
昼夜問わず、家に帰らないで、トウモロコシを見張る事にした。」
「いっそのこと」の使い方がおかしい気がする。
ちょっと、読みにくい。

先日、日本に8年住んでいる独身の女性と話をした。
大学で中国語を教えている人だ。
話し方が流暢で外国人とは思わなかった。
一時間話をした後に名前を聞いて外国人だとわかった時には驚いた。
アグネス・チャンは日本に長いけど、
日本語が上手ではない。
個人差なのか、中国語から日本語は難しいのだろうか。
楊逸さんはどんな日本語を話すのだろう。
若い人とだけ話さずにお年寄りと話したら、
外国人の日本語の勉強になりそうだ。
文学が変わってきているけど、
文章の流れはスムーズであって欲しいと思った。

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posted by: 本の虫 | 小説(外国人) | 12:07 | comments(0) | - |

アルジャーノンに花束を

評価:
ダニエル キイス
早川書房
¥ 1,575
(1989-04)

ダニエル・キースの小説です。
泣ける本のランキングからこの本を見つけました。
これは1989年に発行された本です。
同じ題名で映画にもなっています。
日本では1968年に「まごころを君に」という題名で上映されたようです。
クリフ・ロバートソン、クレア・ブルーム主演です。
DVDは「アルジャーノンに花束を」です。
テレビではユースケサンタマリアと菅野美穂が演じていました。
私は見ていないので今度再放送があった時は観たいです。
知恵遅れの主人公チャーリィー・ゴードンが、
学者による脳の手術の実験台になり、
天才になっていきます。
天才になると、今まで気付かなかったことが見えてきます。
周りの人の知恵遅れだった自分に対する扱いなどがわかります。
子供の頃の記憶がよみがえってきます。
母親や、父親や妹のノーマが自分に言った言葉の意味などもわかってきます。
文章は本人が書いた経過報告書なので、
初めは句読点もなく字も間違っているので読みづらいです。
だんだん言葉使いなども変わってきます。
しあわせとは何か、人生とは何かなども考えさせられます。
天才になった彼は教授たちの頭脳も超えます。
優しい女の先生とも恋人のように仲良くなれます。
私は障がい児学級で働いているので、
この本の中の世間の扱いや母親の態度がつらいです。
小学校の先生や障がい児をもった家族に読んで欲しいです。
人生を50年も生きていると、
何がしあわせか少しわかるような気がしてきます。
ちょっとばかり勉強ができるとか、
お金がたくさんあるとかが本当に大事なことなのだろうかと、
思う事がよくあります。
墓場にお金は持ち込めないし、
勉強ができたことも死ぬ間際にはあまり価値がない。
アルツハイマーの老人の介護をした時にそんな事を考えました。
アルツハイマーといっても感情は残っている気がします。
人に対して邪険な扱いをする人はいずれ自分に返ってくる気がします。
この本は最後に泣けました。
意地悪な場面ではなく優しい言葉に涙があふれました。

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posted by: 本の虫 | 小説(外国人) | 17:43 | comments(2) | - |

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評価:
ジュディ・バドニッツ
マガジンハウス
¥ 1,995
(2007-02-22)

ジュディ・バドニッツの小説です。
この本は「本の雑誌社」顧問の目黒考二という人がラジオで紹介していました。
人気の本らしいです。図書館で借りたら、予約の人がたくさんいました。
23の短編集です。
作者はマサチューセッツ州出身です。
 「犬の日」
戦争で近所の人がだんだんいなくなり、
食料も配給されなくなっていく。
仕事もなくなる。
汚い犬のぬいぐるみをきた男が犬になりきって毎日やってくる。
妄想のようなへんな話で読んでいると暗くなります。
目黒さんはラジオでこの話をうれしそうに紹介していたので、
文学好きな男の人には、ツボにはまる話のようです。

 「借り」
これはブラックユーモアな話で怖いです。
心臓病の母親に、
「心臓を提供しろと」周りの人たちから言われる話。
心臓を提供するなどありえない話ですよね。
周りから攻められている息子の話です。

 「秋冬ファッション・カタログ」
線路に縛り付けられている花嫁を救う花婿の写真が流行ります。
命がけの写真です。
男の思い込みと女の気持ちの違いなどが書かれています。

 「道案内」
劇場に行こうとした夫婦がなかなかたどり着けない話です。
夢の中のような話です。何かスッキリしない疲れが残る話です。

 「チア魂」
精霊(スピリット)の声が聞こえて、チアリーダーになる。
精霊が味方してくれるのでどんどん成功していき、
ナンバー2にまでなれる。
幸運を手に入れていくのだが、
だんだんくるい始めて、精霊に見放されたようになっていきそして・・・。

 「アートのレッスン」
ヌードモデルをデッサンしている教室の話。
モデルと生徒が交換する。
終わりはたいへんなことになる。

 「イェルヴィル」
娘が連れてきた男はイェルヴィルという町に住んでいた。
一風変わったイェルヴィルの話をする男。
それを聞いている父親と母親と妹。
父親は話の内容にいらだってくる。
最後の手紙にはオチがある。

 「アベレージ・ジョー」
私はこの話が一番好きです。
国の中で統計的に平均値の男に、大企業から電話がかかってきたり、
大統領が会いに来たりします。
平均的な国民の意見や考えを聞きたがります。

 「飛ぶ」
女が建物の上からとびおりる話。
短い話です。

 「作曲家」
趣味でピアノを弾いていた父親が病気で死んでから、
母親は元気を失った。
幼い息子がピアノを弾く音を聞いてからは、
息子にピアノを習わせてすこしずつ元気を取り戻していった。
息子は母のために作曲をして有名な作曲家になったが・・・。

 「公園のベンチ」
昼休みの妄想のような話。

 「百ポンドの赤ん坊」
二人目の赤ん坊を産んでから動かなくなった母親がどんどん太っていく。
父親と不仲になっていく。
一人目の息子の目線で見た話。

  「本当のこと」
二人姉妹の姉の方の話。
田舎のコーヒーショップでバイトをしている姉のお腹が大きくなってきた。
真実は・・・。

 「お目付け役」
姪のデートにお目付け役で付いてきたおばの話。

 「バカンス」
男女が旅行に出かける。
バスに乗り合わせた変わった人たちとの出会いが、
心に残る。女の目線で書かれている。

 「スキン・ケア」
皮膚病にかかった妹と、家から出られなくなった姉の話。

 「生まれない世界」
子供が生まれなくなったらどうなるのかという話。

 「レクチャー」
新しい先生に対して、ここの学校の生徒についての対応の仕方を話す。

 「電車」
電車に乗り合わせた人たちの事情を順繰りに物語る。

 「パーマネント」
死に化粧の話。

 「ブルーノ」
アパートの隣人のこと。

 「焼きつくされて」
嫉妬深く愛された話。

 「ハーシェル」
赤ん坊作り職人ハーシェルの話。

短編集は読みやすいものですが、
外国人のブラックユーモアはよく理解できないので、
読むのに疲れました。
やっと、読み終わった感じです。

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posted by: 本の虫 | 小説(外国人) | 19:51 | comments(2) | - |