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素晴らしい一日

平安寿子さんの小説です。

6つの物語が入った短編集です。
読書「素晴らしい一日」
主人公の幸恵は独身で会社が倒産してお金が無くなってきた。
以前に付き合っていた男に20万円貸していたのを思い出し、
返済してもらうために男を捜す。
見つけた男は結婚していた。
持ち金はゼロに近いがお金は返すと言う。

男に金を貸してくれそうな人を探し、
二人で訪ねていく。
丸一日二人で過ごすうちに幸恵の気持ちが変わってくる。
心の動きがおもしろい。
「人を好きになるとそれだけで幸せになって、
 パワーが出るじゃない。・・・
 人間はパワー補給のために、
 しょっちゅう誰かを好きになるようにできているんだと思うよ。・・・」
軟弱な元彼氏が言った言葉。
 「どうせ借金するなら相手が“貸してよかった”と思える演出をしたいじゃな      い。・・・」
悲壮感が無い所がこの男の長所かもしれない。

読書「アドリブ・ナイト」
主人公のルミが男と待ち合わせをしていたら、
二人連れの男に話しかけられた。
「やっとみつけたぞ」
全然知らない人にこんな風に声をかけられたら!?
この時点では私には意味がわからなかった。
どういう関係の人だろう?
次の展開が気になってくる。
最初に声をかけた方は強引な男。
連れの男は、やや常識ありそうな男。
女はこの後、
この二人に連れられて車に乗り込んで頼みごとを聞く事になる。
待ち合わせの男はすっぽかす。
待ち合わせをすっぽかしていいのだろうか。
頼みごとは、
死にそうな人が会いたがっている人の身代わりになってくれという内容。
信じていいものかどうなのか。
この話もおかしな体験をすることによって、
人が変わっていく話。
良い方向にいく話なので後味がいい。

読書「オンリー・ユー」
主人公は33歳独身の男で、名前は中原。
女にはモテるが、
結婚には至っていない。
この時点で周りに3人の女がいる。
同じ職場の「史織」は美人で頭もキレるが言葉が冷たいので会社で浮いている。
主人公の心の中では、
初めて結婚したいと思った女、
結婚に向けて動き出す。

41歳の榊原涼子とは長い付き合いで、
仕事の面でも助けてもらっている。

中根由佳子は高校時代からのガールフレンド。
高校の頃は童顔で可愛かった。

史織との結婚に向けて動き出したら、
他の二人にもバレてとんでもないことになっていく。
男は自分のおかれている立場に気付かないことが多い。
人間関係は単純ではない。
展開がおもしろい。

読書「おいしい水の隠し場所」
主人公は相沢類子。
売れないモデル兼、バーのチーママ兼、
エクササイズのトレーナー兼、金貸し。
愛称はルイ。
「素晴らしい一日」にもお水のルイが出てきた。
同じ人の設定なのだろうか。

沖村鉄法律事務所の所長とも仲が良い。
お金を貸している。

高校の同級生の室田俊と法律事務所で再開する。
室田はルイが高校時代に気になっていた男。
市民運動のことで相談に来た。

ルイは、
その筋に顔が利く引退した82歳の会長に可愛がられている。

会長が最近思い出すのは子どもの頃の記憶の母親のこと。

室田が今までに一番おいしいと思った水は、
学校で体育が終わった後に飲んだ水道の水。

そんな昔の心を持った人たちの物語。

読書「誰かが誰かを愛してる」
主人公は妻が留袖を着たがっている小村智明45歳。
17歳の娘と14歳の息子がいる。

園部結子との関係から、
とんでもないことになっていく。

部下の下島の相談は結子に子どもができたという話。
28歳の下島は気をつけたのに子どもができたと言われて、
反論したら小村部長に相談すると言われたらしい。

この話を聞いてあわてる小村。

そして次に可愛がっていた弟分の男からの相談。
こんどこそ妻に留袖を着せられると期待したら、
弟分が結婚したい相手は結子。

あせる小村の理由は・・・。

読書「商店街のかぐや姫」
主人公は月恵。
夫は努。
子ども二人。
夫の母親の登美子にあこがれて結婚を決める。
登美子は商店街のひまわりマートの経営者。
努は浮気ばかりする甲斐性なしだが、気は優しい。

月恵の父親は産婦人科の開業医。
母親は他界している。
兄弟は兄と妹がいる。
父親とは上手くいっていない。
月恵の結婚式は、
月恵側の家族は欠席した。

妹の結納に努と2人で呼ばれて行ったがまた失敗する。
妹からみた「姉と父親」の関係と、
月恵が感じていた父親とは違う。
父親は姉の事をずっと気にして見ていたと言う。
医者になった兄でさえ、
月恵から見れば期待通りの兄で悩みがなさそうに見えた。
ところが、兄は偏屈な父親のせいで医師会では気を使っている。

人って角度を変えて見ると、
違う面が見えてくる。
この話は良い方向に見方を変えて行くから、
ハッピーな終わり方になっている。
父がいない努は月恵の父親といつか一緒に飲みたいと言う。
父親に対して月恵と違う見方をしている台詞に涙がでた。悲しい

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評価:
平 安寿子
文藝春秋
---
(2001-04)

posted by: 本の虫 | 小説(作者た行) | 07:50 | comments(1) | - |

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コメント
 
2008/07/19 6:59 PM
Posted by: アメリカ留学
再度訪問しちゃいました、何度もすいません(汗)
何度か訪問してるんですが、今回はコメントも残そうと思って^^;
文章とかすっごく丁寧で本当に参考になります(^-^)
僕も今以上にがんばろうって初心に戻れました♪♪
またお邪魔させてもらいます☆