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平成大家族

中島京子の小説です。
主人公は歯科クリニックを2年前に退職して、
隠居生活を送っている72歳の緋田龍太郎です。
妻の名は春子。
子どもは3人いて、
長女の柳井逸子、次女の緋田友恵、長男の緋田克郎です。
長女の家族は、夫の柳井聡介と中学生の長男さとる。

長男と姑と夫婦の4人で静かに暮らしていた所に、
どんどん住人が増えてくる。
各章ごとに読んでいくうちに家族構成や事情がわかってくる。

「トロッポ・タルディ」
英語だと「too late」のイタリア語だそうだ。
ここでは克郎、逸子の家族、友恵の事情を大まかに説明している。

「酢こんぶプラン」
友恵の妊娠などの事情が書かれている。
友恵は編集の仕事をもっていて、離婚したばかり。
手作りの酢こんぶはつわりに効くと春子が信じている物。

「公立中サバイバル」
親の事業の失敗で名門私立中から公立中に変わったさとるの話。
さとるが考えた公立中でいじめにあわないで無事に過ごすマニュアル。
 一、できるだけ、目立たないようにする。
 二、発言するときは、ちょっとした笑いをとる。
 三、誰にでも、愛想よく。
 四、身だしなみは清潔に。
 五、答えがわかったからといって、手を挙げない。
 六、いじめには加担しないが、いじめられっ子とは距離を置く。
 七、近づきすぎる相手とは、距離を置く。

学校の先生はグループ分けの時、
「好きな人と組む」
というのをやるけど、
最後に余った人が必ず出る。
それが仲間はずれにされている子になる。
わが子の頃は、
代表の子がグループの数だけ前に出てきて、
その子が好きな子を選んでいく。
この方法がよく使われていた。
最後まで残った子の気持ちを先生はどのようにとらえていたのか、
私はあのグループ分けをいつも疑問に思っていた。
この話の体育教師は背の順できめていたので、
さとるはほっとしていた。
女子の方では、
二人組みになる時必ず、一人になってしまう子がいた。
それが藤代美緒だった。
女子の先生はどうしてあれを認めてしまうのだろう。

「アンファン・テリブル」
逸子から見た息子についての話が中心。
両親や友恵との会話。
アンファン・テリブルとは、
ジャン・コクトーの小説の題名「恐るべき子どもたち」から来ている。
龍太郎の台詞「・・・恐るべき子どもたち、か。アンファン・テリブルというやつだ。」

「時をかける老婆」
春子の母親のタケのこと。
認知症があって、春子とヘルパーが介護している。

「ネガティブ・インディケーター」
ひきこもりの克郎のこと。
幼少期のころの話も。
インターネット株を始めた。
甥のさとるのことは気にかけている。

「冬眠明け」
ヘルパーの皆川カヤノとの話。

「葡萄を狩に」
柳井聡介の話。

「カラスとサギ」
囲碁の意味。
白と黒。
龍太郎の囲碁仲間の川島元教授と春子の話。

「不存在の証明」
友恵の赤ん坊の緋田健太郎の戸籍の話。
離婚してから300日以内に生まれた子は前夫の戸籍に入るという法律から。

「我輩は猫ではない」
龍太郎の話。

三人の子どもは、
ひきこもり、シングルマザー、破産など普通から考えれば大変な状況だ。
最悪な家族事情が見方を変えればまんざらでもないし、
見る人によって違う見え方になる。
人間関係で悩んでいる人は読むと前向きになれるかもしれない。

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評価:
中島 京子
集英社
¥ 1,680
(2008-02-05)

posted by: 本の虫 | 小説(作者な行) | 09:12 | comments(0) | - |

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