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2010.04.15 Thursday
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沈黙
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遠藤周作の本は狐狸庵先生のユーモア小説を30年以上前に読んだだけで、
真面目な小説を読むのはこの本が初めてです。
ユーモア小説は内容はおぼえていませんが、
読みやすかったという記憶があります。
この本は最初読み始めたときには、
図書館で借りた古い本で、
汚れや破れがあり、
字は小さいし、
漢字が昔の字で読めないし、
うんざりしました。
そこで、
文庫本と大活字の本を借りて読みました。
大活字の本は3冊でしたが、
ルビがふってあるので、
大分理解できるようになりました。
3冊目の最後は、
昔の名前が漢字ばかりでさっぱりわからなくなりました。
そんな時の私の読み方は、
音読です。
声を出して読むと、
漢字も何とか読め、
頭にも入ってきます。
内容は、
キリスト教宣教師の話です。
踏み絵や鎖国などの時代です。
自分が日本に来たことにより、
殺されていく日本人のキリスト教徒がいることなどで悩みます。
私は宗教を持っていないので、
死や虐待よりも宗教を捨てる事を拒む気持ちを理解できませんが、
この本は本人もキリスト教徒の遠藤周作が書いたので、
理解したいという気持ちで読みました。
宗教についてはよくわかりませんが、
難しい内容を頭に入りやすい文章で書いているところが、
遠藤周作のすごいところだと思いました。
これから遠藤周作の本をもっと読んでみたいです。
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2010.04.12 Monday
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八日目の蝉
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角田光代の小説です。
最近読んだ小説の中で一番好きな小説です。以前新聞小説で、
毎日ドキドキしながら読んでいました。この小説が今NHKテレビでドラマ化されています。
檀れいが主役です。
高畑淳子がおもしろい役で笑えました。
小説が良いのでドラマもすごくいいです。主人公がいつ警察に捕まるのか、
自分が主人公になったようでドキドキして大変でした。ストーリーのもって行き方が上手で、
この小説は間違いなく楽しめます。
内容は、
希和子というOLがストーカーのように、
不倫相手の家に行きます。
奥さんが、赤ちゃんを置いて、
ちょっと出かけた間に赤ちゃんを連れ出します。
家は火事になります。
普通なら、両親が可愛そうだと思いますが、
読んでいるうちに、犯人の方をいつの間にか応援してしまいます。
犯人は子供をとてもかわいがります。
なかなか捕まらなくて、子供はしゃべれるようになります。
子供は犯人を本当の母親だと思っています。
犯人はよく働く人で、まわりに好かれます。
子供が大きくなるまで話は続きます。
犯人は、どうなるのか、
子供はどんな人に成長するのか、
話が終わった後を、
わたしなりの展開を作りたくなるほど、
入り込める小説でした。
最近の本の中で一番のお勧めです。
NHKテレビドラマもお勧めします。
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2010.04.10 Saturday
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Nのために
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読み始めたら止まらなくなり夜更かしをして読んでしまいました。
登場人物は、
杉下希美・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・野バラ壮の住人。
野口貴弘、野口奈央子夫妻・・・・1月22日に死亡。
安藤望、・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・M商事社員。
成瀬慎司・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・杉下希美の同級生。
西崎真人・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・野バラ壮の住人。
野原のじいさん、・・・・・・・・・・・・・「野バラ壮」管理人。
以上の人は全員名前にNが付くことに気づきました。
Nのつかない登場人物もいます。
杉下洋介・・・・・・杉下希美の弟
鈴木健一・・・・・・西崎真人の担任
子供の頃の虐待の話が絡んでいます。
殺人事件があって、
犯人探しや、
嘘をついている目撃者たちの真相を知りたくて、
読み進めたくなります。
Nのためにとは誰のためなのか、
最後まで気になりました。
そして最後でようやくわかるでしょぅ。
憎しみや裏切り・憎悪だけではなく、
思いやりがこの小説の中にはあります。
読者をひきつける手法が上手です。
私は「告白」「贖罪」と読んで三冊目ですが、
この本もおもしろかったです。
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