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2010.06.16 Wednesday
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高く手を振る日
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読売新聞の記事で紹介されていたので読んでみました。
70代老人の恋の話です。
いくつになっても恋心は素敵です。
大学時代の同級生との再会から気持ちが始まります。
薄い本ですが、
読み終わるのに 思ったより時間がかかりました。
言葉が硬いというか、
男ぽい文章です。
この漢字はこう書くのか、
なるほど。
字も少し古いです。
現代風の簡単な文章を読みなれているので、
少し戸惑いながら読みました。
話はゆったり過ぎていきます。
50代で日々時間に追われている私には、
わたしが手伝ってあげようかと言いたくなるほど物事が進みません。
それでもこの内容や主人公の動作や考え方も理解できます。
リアルな年齢の人が書いたのだろうと思うほど、
設定が細かいです。
ネットで調べたら、
黒井千次は78歳でした。
なるほど。
読み終わって、
ちょっといい話と思いました。
男の人が書いた恋話はこんな終わり方なのだろうと思いました。
私が書いたら、
結末は違う物になっていたと思う。
女と男のとらえ方や考え方の違いだろう。
男の美学、女の現実主義。
この小説家を絵画に例えて想像すると、
大正から昭和の初期の男性が描いた日本画が浮かんだ。
茶系の風景画。
昭和の頃の実家の壁にかかっていた小さな額絵を思い浮かべた。
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2010.06.12 Saturday
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家族トランプ
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主人公の風見窓子は、
ニチカコーポレーションの東京営業所の社員です。
33歳独身で、
結婚したいほど好きな人もいない。
父の基久、母の満喜子の一人娘。
33歳で独身では世間体が悪いと両親からは結婚するか、
一人暮らしをするように言われている。
給料も少ないし、
結婚相手もいないので八方塞(はっぽうふさがり)になっている。
ネットで知り合った桂二とデートをしている時に、
同じ会社の憧れの先輩でキャリアウーマンの有磯潮美(ありそしおみ)を見かける。
有磯は年下のイケメンと楽しそうにしているが、
こちらは、
女に気を使わない いけてない男とつまらないデート中。
その後、
有磯から食事に誘われる。
気に入られて家にも招待される。
家は東京の下町(三ノ輪)の「磯家」。
90歳のおばあちゃんを筆頭に、
両親と弟とおばさんで経営している食べ物屋さん。
居心地が良くて通い始める。
ハッピーエンドで、
読み終わったらさわやかな読後感があります。
人生について考えている人にも、
お勧めします。
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2010.06.01 Tuesday
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パラドックス13
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この人のたくさんの小説を読みましたが、
がっかりした本はないです。
パラドックスってどんな意味?と息子に聞いたら、
「矛盾」と教えてくれました。
3月13日午後1時13分13秒から13秒間、
地球にp−13現象が起こるという内容です。
時間のひずみができて、
その13秒間に死ぬととんでもないことが起こるらしい。
その13秒間に関わった人たちが時間空間で出会って、
アドベンチャーを続けます。
出会ったのは13人で、
☆久我誠哉(くがせいや)・・・兄 警察キャリア、
久我冬樹(ふゆき)・・・弟 警察官、
白木栄美子(しらきえみこ)・・・・離婚して娘と二人暮し、
白木ミオ・・・子ども、
☆新藤太一(しんどうたいち)・・・食いしん坊な男、
☆小峰義之(こみねよしゆき)・・・・大手建設会社、
☆戸田正勝(とだまさかつ)・・・小峰の上司、
中原明日香(なかはらあすか)・・・女子高校生、
☆山西茂雄(やまにししげお)・・・・老夫婦の夫、
☆山西春子(はるこ)・・・・・妻、
富田菜々美(とみたななみ)・・・看護師、
勇人(ゆうと)・・・・赤ん坊(マンションで発見)
河瀬(かわせ)・・・・・ヤクザ(ホテルで出会う。インフルエンザにかかっている)
4月18日午後1時13分13秒に再びエネルギーの波が地球を包む現象が起こる。
その時にどうしたら元の世界に戻れるのか、
それとも今の世界で出会った人たちで、
新しい世界を作っていくべきなのか、
はらはらドキドキしながら読みました。
途中インフルエンザが流行りだした文章の所では、
こちらも寒くて風邪をひきそうになりました。
私は影響されやすい性格です。
地震や地殻変動の場面では、
私まで精神的に弱くなってしまいました。
次に読む本は明るい本がいいです。
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