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評価:
梨木 香歩
新潮社
¥ 1,470
(2004-01)
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梨木香歩の小説です。
「いえもりきたん」と読みます。
多分日本の100年前くらいの話ということで、
現実的ではない、
夢の中にいるような話です。
お金が無い物書きの綿貫征四郎という男が、
死んだ友人の家を友人の父親から借りて住む事になる。
その家は、
庭には大きなサルスベリの木があり、
池もある。
話は、
植物の名前が題名になり、
たくさんの短編小説が入っているようである。
「サルスベリ」
「都わすれ」
「ヒツジグサ」
「ダァリヤ」
「ドクダミ」
「カラスウリ」
「竹の花」
「白木蓮」
「木槿(むくげ)」
「ツリガネニンジン」
「南蛮ギセル」
「紅葉」
「葛」
「萩」
「ススキ」
「ホトトギス」
「野菊」
「ネズ」
「サザンカ」
「リュウノヒゲ」
「檸檬」
「南天」
「ふきのとう」
「セツブンソウ」
「貝母(ばいも)」
「山椒」
「桜」
「葡萄」
私はこの本を何日もかけて読みました。
読んでいると眠くなり、
夢を見てしまいます。
なにか、
幻のような小説です。
この本を読んでいる期間は、
現実的でないことも信じてしまうような感覚になりました。
人と話している時もちょっとおかしなことを言ってしまったかもしれません。
私は科学的でないことも信じてしまう方です。
この小説には、
植物に恋をされたり、
死んだ友人が何度も現われたり、
小鬼やカッパや人魚なども現われます。
100年前はいたかもしれないと思えてくる小説です。
この主人公はお金はないけれど、
人がいい人間です。
映画になったらおもしろいなと思いました。
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