|
評価:
三浦 しをん
光文社
¥ 1,575
(2011-09-17)
|
三浦しをんの小説です。
映画を上演しています。
松田龍平と宮崎あおいが演じています。
主人公の馬締光也は辞書の編集をしています。
この部署で働き始めた頃には、
西岡という従業員がいましたが、
辞書を作るには何年もかかり、
今は岸部みどりが一緒に働いています。
辞書を作るという地味な作業の中で繰り広げられる関わった人たちの様子を小説にしている。
読んでいる時は自分も、
地味で真面目な人間になったような気分になり、
馬締さんを温かく見守っていた。
西岡の軽薄に見えるけれど優しくて器用な面を、
映画のオダギリジョーを想像しながら読んだ。
なかなか完成しない辞書作りは15年もかかった。
15年もかかる小説の終わりはどんな形なのか、
淡々と読んだ。
最後の方で人が死んだ。
そこで終わりなのかと思った。
変な終わりと思ったら、
続きがあった。
続きを読んだら、
涙がポロポロ出た。
自分がこの辞書作りという地味な作業を応援していたんだと思った。
地味な小説だったけれど、
この小説の中にどっぷりつかっているいることに最後に気づいたので、
この小説をお勧めします。
読んでいる途中は星4つくらいだと思ったが、
読み終わったら星5つに変えたくなった。