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2013.09.11 Wednesday
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ルンルンを買っておうちに帰ろう
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昭和60年11月に発行されたものを読みました。図書館で借りました。表紙カバーが奥村靫正さんの素敵な絵でした。その表紙の本は廃版になっているのでしょう。林真理子さんは同じ年代を生きた人なので、その頃の時代背景が、私の中では鮮明で、今読んでもおもしろいです。林真理子さんの話を聞いているように、すんなり頭に入ってくるので、あっという間に読み終わりました。林さんが、就職試験を受けて、全部落ちたというのも小気味がいいです。そして立ち直りが早いところもいいです。現代の若者に読ませたいです。何社落ちても、そこで楽しみを見つけたり、這い上がっていく方法を探す参考になるかもしれない。就職試験にいくつも落ちている若者よ、人生をあきらめずに、新しい道を探しましょう。林真理子さんのように、いつか道は開けます。というような希望を見つけられるかもしれません。読む価値のあるエッセイです。
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2013.09.02 Monday
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わたしをみつけて
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中脇初枝さんの小説です。中脇さんの小説を読んだのは2冊目です。施設の前に捨てられて、施設で成長し、引き取られた家庭で、義理の父母の愛情を確かめたくて、壺を階段から落として割ったり、壁に落書きしてみたら、児童相談所に預けられた。児童相談所では学校に行かないので、九九を覚えられなかった。そのことを人に知られないように、細心の注意を払った。何度も捨てられているから、自分に自信がない。働きながら、免許を取れる准看護師になった。担当の主治医はわがままで、横柄だが、首にされたくないから、逆らわなかった。そんな時に、新しく来た師長は小柄だが、信念を持った素敵な人。彼女が病院の人たちを変えていく素敵な話。山本弥生もたくましくなっていく。師長がどんな風に変えていくのか、読んでみてください。けっこう痛快です。
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2013.09.01 Sunday
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禁断の魔術
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第一章「透視す」「みとおす」と読みます。「ハープ」という店でホステスをしていたアイは、お客のカバンの中やポケットの中の名刺の文字を透視して、お客を喜ばせていた。ところが、アイこと相本美香は死体で発見された。犯人は捕まったが、アイの透視能力の方法を湯川に調べてもらう。そして疎遠になっていた継母に素敵なメッセージを湯川が届ける。第二章「曲球る」「まがる」と読みます。野球選手の妻がスポーツクラブの駐車場で殺された。野球選手の柳沢は、野球を続けるか辞めるか悩みながら、投球の改良を練習する。ここで教わったことは、「中国では時計を贈らない」ということです。「置き時計」は中国語でジョン。「時計を贈る」はソンジョン。「人の死を見届ける行為」をソンジョンというので、時計を贈ることは嫌われるそうです。勉強になりました。第三章「念波る」「おくる」と読みます。御厨(みくりや)春菜は結婚している若菜と双子だ。余談ですが、「みくりや」と読むことを一つ覚えました。読書ってなかなか勉強になりますね。結婚して遠くに住んでいる若菜のことを心配して、おばの藤子に電話をかけてもらうと、電話が通じない。結婚相手にかけて、様子を見に行ってもらうと、血だらけで倒れていた。犯人探しを湯川に頼みたいが例によって断られる。春菜のテレパシーのことを話して会いに行き、湯川教授の手を借りて、犯人を見つける。この内容をどこかで記憶していると思ったら、ドラマのガリレオでやっていた。第四章「猛射つ」「うつ」と読みます。湯川教授の母校(高校)の後輩の物理研究会の部員募集パフォーマンスに、湯川教授が協力して、後輩と親しくなる。後輩の古芝伸吾は優秀な人材で、帝都大学にも受かるが、退学して、町工場に勤める。両親が亡くなり、新聞記者の姉が経済的にも助けてくれていたが、姉が突然、死ぬ。姉の死の真相を聞き、人を恨み、復讐を企てる。東野圭吾の小説は終わり方がいいから好きです。
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