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評価:
吉永 南央
文藝春秋
¥ 637
(2011-04-08)
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吉永南央(よしながなお)の小説は初めて読みました。
「萩を揺らす雨」は短編小説集です。
「紅雲町のお草」
白髪のお草が主人公です。
珈琲豆を売っているお店で、
挽きたての珈琲の試飲を無料でしています。
カフェのようにお客が集まる店です。
お客の話を小耳にはさんだお草が、
近所の見知らぬ家族の虐待を心配して、
一人心を悩ませ、
奇想天外な方法で事件を解決し、
人の心も救います。
「クワバラ、クワバラ」
幼馴染の女が昔から意地悪だった。
桑原秀子、近寄ると意地悪されるから、
近づきたくない幼馴染。
用事があるときには、
昔からクワバラ、クワバラ、と心の中で唱えた。
秀子ちゃんがいじわるになった家庭環境を秀子の姉から聞いた。
成り行き上、
おせっかいをして解決していく。
それでもやはりクワバラ、クワバラ。
「0と1の間」
パソコンを習っている若い男が、
病弱になり、
見ていられないほど弱っていく。
夕食に誘っても、
かたくなに断る。
気になって、気になって、
おせっかいが始まる。
彼の親しい友人に聞いてみる。
事情がだんだん分かってくる。
同じ時期にやっかいなおじいさんも店に来る。
二人一緒に関わって、
二人が今までと違うスタートをきっていく。
「悪い男」
老人を狙った犯罪。
怪しい男が付近をうろつく。
お草さんも、
友人の由紀乃さんも一人暮らしだから狙われているかもしれない。
事件が起こり、
犯人が捕まるが、
納得がいかない。
人の手を借りて、
新しい捜査をし、
無実の罪の人を助ける。
おせっかいなおばあさんだけれど、
解決するから胸がスカッとする。
ドラマになるといいな。
市毛良枝あたりがいいな。
「萩を揺らす雨」
時期総理大臣候補の男と幼馴染で、
お草は秘密を打ち明けられる。
彼の頼みで、
人に会うが、
事件に巻き込まれる。
おばあさんのおせっかい力で、
解決していく。
お草の複雑な恋心の置き場所はいかに。
短編小説は少しずつ読めるので、
忙しい人におススメです。
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