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2016.10.25 Tuesday
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ツバキ文具店
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小川糸の「ツバキ文具店」を読みました。
鎌倉で、
代書屋をしている雨宮鳩子の物語です。
鎌倉の様子が詳しく書いてあるので、
実在しているように錯覚してしまう。
手紙の書き方の説明が書かれているので、
実用本としても活用できそうだ。
拝啓・前略・かしこなどの説明が書かれている。
母が出て行って、
祖母に育てられた鳩子の祖母に対する思いが、
後半に書かれている。
初めは代書を頼む人のエピソードだと思っていたが、
鳩子が鎌倉で、
暮らし始めてから、
自分や祖母のことが見えてきて、
出会った人たちによって、
小さいころからの心のわだかまりが、
溶けていく。
もしもドラマや映画にするのなら、
男爵という人は「津川雅彦に演じてもらいたいと思った。
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2016.10.09 Sunday
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沈黙の町で
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奥田英朗の長編小説です。
「沈黙の町で」を読みました。
奥田英朗の小説は読みやすいので、
長編小説でしたが、
頑張って読みました。
中学2年の男子生徒が、
屋根から落ちて、
コンクリートに頭を打ち付けて死んだ事件に、
絡んだ登場人物たちの物語です。
第一発見者は2年担任の教師(飯島浩志)。
4人のテニス部の生徒たちがひ弱な彼の背中をつねって、
あざが残っていたことから、
警察に捕まる。
藤田一輝14歳(県議の孫)。
坂井瑛介14歳(長身で母子家庭)。
市川健太13歳(恵子・茂之が両親、1年の時にはクラス委員)
金子修斗13歳。
13歳は罪に問われないで、
児童相談所送り。
高村真央は中央新聞の記者。
豊川康平は刑事で飯島浩志と元同級生。
石井は豊川の部下。
橋本英樹は30歳の検事、
仕事熱心で信頼される。
逮捕された生徒の母親たちの気持ちや、
検事の調べかた、
警察の上司たちの考えや、
中学の校長や教頭の考え、
平の教師の考え、
被害者の家族の気持ちなど、
多くの人の経験から出た考えや、
事件の少し前の話から、
徐々に明かされていく。
最初は4人の生徒が不起訴になり、
学校へも普通に行きはじめるところなど、
腹がたってきたが、
読み進めるうちに、
事故か事件か真相が早く知りたくなってくる。
文庫本で2cmの厚さがあり、
ページ数が約600ページあるので、
読むのが大変だとはおもいますが、
読む価値のある小説です。
人の立場によって、
見方が違ってくるところがよく書かれている。
JUGEMテーマ:小説/詩
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